デイケアとデイサービス、どう違うの? 利用を検討している方へ
デイケアとデイサービス、どう違うの? 利用を検討している方へ
「デイサービス」と「デイケア」、どちらも日中に利用するサービスですが、この2つの違い、ご存知ですか? 名前が似ているため、混同されがちですが、実はその目的や提供されるサービス内容は大きく異なります。
今回は、デイケアとデイサービスの違いを分かりやすく解説します。利用を検討している方や、ご家族の介護をされている方は、ぜひ参考にしてください。
デイサービス(通所介護)とは?
デイサービスは、主に生活援助や身体介護、レクリエーションを通じて、利用者さんの社会的孤立感の解消や心身機能の維持向上を目的としたサービスです。
- 目的: 自宅で生活している高齢者の方が、日中に施設に通い、入浴や食事、レクリエーションなどを通じて、心身の活性化や社会参加を促します。
- サービス内容:
- 送迎: 自宅から施設までの送迎があります。
- 健康チェック: 看護師による血圧や体温などの健康チェックが行われます。
- 入浴: 介助が必要な場合でも安心して入浴できる設備が整っています。
- 食事: 栄養バランスの取れた食事が提供されます。
- レクリエーション: 歌、体操、手芸、ゲームなど、様々な活動が企画されます。
- 機能訓練: 日常生活に必要な簡単な体操や筋力トレーニングなどが行われることもあります。
- こんな方におすすめ:
- 自宅で孤立しがちな方
- 入浴や食事の介助が必要な方
- 体を動かしたり、人と交流する機会がほしい方
- ご家族の介護負担を軽減したい方
デイケア(通所リハビリテーション)とは?
デイケアは、医師の指示に基づき、専門的なリハビリテーションを提供するサービスです。身体機能の回復や維持、日常生活動作(ADL)の改善を目的としています。
- 目的: 医療機関や介護老人保健施設などに通い、理学療法士(PT)、作業療法士(OT)、言語聴覚士(ST)といった専門職による個別または集団でのリハビリテーションを受けます。
- サービス内容:
- 送迎: 自宅から施設までの送迎があります。
- 健康チェック: 看護師による健康チェックが行われます。
- 専門的なリハビリテーション:
- 理学療法(PT): 寝返り、起き上がり、立つ、歩くなど、基本的な動作能力の回復を目指します。
- 作業療法(OT): 食事、着替え、入浴など、日常生活に必要な応用動作能力の向上を目指します。
- 言語聴覚療法(ST): 発音、構音、嚥下(飲み込み)など、コミュニケーションや摂食に関する機能の改善を目指します。
- 必要に応じて、食事や入浴の提供もあります。
- こんな方におすすめ:
- 病気やケガの後遺症で身体機能の回復が必要な方
- 自宅での生活を続けるために、専門的なリハビリを受けたい方
- 嚥下機能に不安がある方
デイサービスとデイケアの大きな違いまとめ
項目 | デイサービス(通所介護) | デイケア(通所リハビリテーション) |
---|---|---|
主な目的 | 生活援助、身体介護、レクリエーション | 専門的なリハビリテーション、機能回復・維持 |
提供者 | 介護士、看護師など | 医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士、看護師など |
利用者層 | 社会的交流や生活支援が必要な方 | 身体機能の回復・維持が必要な方 |
費用 | 介護保険が適用され、自己負担は1〜3割 | 介護保険が適用され、自己負担は1〜3割 |
管轄 | 厚生労働省(介護保険サービス) | 厚生労働省(医療保険サービスの場合もあり) |
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どちらを選べばいいの?
デイサービスとデイケア、どちらを選ぶかは、利用者さんの状態や目的によって異なります。
- **「とにかく体を動かして、人と交流したい」「生活の張りを取り戻したい」**という場合は、デイサービスが適しているでしょう。
- **「病気やケガで衰えた身体機能を回復させたい」「日常生活をよりスムーズに送れるようになりたい」**という場合は、デイケアの専門的なリハビリテーションが役立ちます。
迷った場合は、まずは担当のケアマネジャーに相談してみましょう。ケアマネジャーは、利用者さんの状況を詳しく把握し、適切なサービス選びをサポートしてくれます。
まとめ
デイサービスとデイケアは、どちらも利用者さんの「その人らしい生活」を支援するための大切なサービスです。それぞれの特徴を理解し、ご自身やご家族に合ったサービスを見つけて、より豊かな毎日を送るための一歩を踏み出してくださいね。
この記事が、あなたのサービス選びの一助となれば幸いです。何かご不明な点があれば、お気軽にご相談ください。